The base of Donation #03 Do One Good

Donation Reports | ドネーションレポート SDG's Reports | SDG'sレポート ドネーションプラットフォーム ブログ 未分類

 犬と猫に出会う場所はペットショップだけじゃない。多様な出会い場をつくるDo One Good。人と犬と猫がより良い関係でいられるように、人と犬・猫に寄り添う団体です。

数字で見る保護犬・保護猫

「犬・猫の引き取り及び及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(全国統計)」

・引き取り数  犬:27,635頭 猫:44,798頭
・返還・譲渡数 犬:24,199頭 猫:25,385頭
・殺処分数   犬:4,059頭 猫:19,705頭

対象期間:2020年4月1日~2021年3月31日 動物愛護管理行政事務提要より

  

各都道府県が運営する「動物愛護センター」と民間の「動物愛護団体」の関係
「動物愛護センター」は、動物の収容と保護を行っています。元の飼い主が見つからず返還できなかった、または新しい飼い主や動物愛護団体へ譲渡できなかった場合、殺処分を行います。
「動物愛護団体」は、動物愛護センターから譲渡を受け、保護・飼養・再譲渡を行っています。平成16年度にセンターから団体に譲渡された犬は8,300頭、猫は12,929頭、センター全体の譲渡数のうち約半数が団体に救われています。

2018年12月2日 朝日新聞より

団体の概要

名 称:一般社団法人 Do One Good
所在地:東京都世田谷区
設 立:2009年6月任意団体、2013年7月一般社団法人 Do One Good 発足
理事長:高橋 一聡
加盟団体:160団体(令和4年1月現在)

ホームページURL:Do One Good

Do One Goodへの寄付で出来る支援

■1000円~:アダプションパークの企画・運営費、人と犬と猫をつなぐコーディネーターの育成
■50000円~:アダプションパークやその他イベントにおけるブース出展、広告宣伝、サンプリング等

人に、犬に、猫に良くする。未来のペットショップ「アダプションパーク」を運営するDo one good。

〈聞き手=CBJ 井ノ瀬里佳〉

譲渡ではなく「Adoption (採用・養子縁組)」という言葉をあえて使われています。どのような思いが込められているのでしょうか。

「譲渡」という言葉に違和感があって、ヨーロッパやアメリカで使われている「Adoption」(以下、アダプション )をそのまま使っています。
動物愛護団体は、保護・飼養・再譲渡という役割を担ってきました。そしてその役割は、動物保護・愛護に関する法律の整備とともに変わってきています。

動物愛護の考え方も「動物福祉(ウェルビーイング)」であるべきと考えています。アダプションは福祉の現場でも使われている言葉です。

過去と今と未来をつなぐ、「Do One Good」に込められた思い

動物に関わる法律が何度か改正され、その変遷に沿って動物に対する思想や理解も変わっていきました。でも変わったからと言って過去の考え方が100%ネガティブではなく、過去からの流れを汲んで今があると思っています。
過去と今の僕たち、そして未来を担う若者や子ども達が出会い、それぞれの思いを取りいれることができれば大きなエネルギーになる。
僕たちはその出会いの場を創ることを目的に活動しています。

ホームページがとてもスタイリッシュで、これまでの愛護団体のイメージを覆すものでした。

そのように意図してつくっています。大学を卒業してから伊勢丹に入社して最初に配属されたのが家具を扱う部署でした。例えば、家具を売ろうと思った時、お客様にどう説明しますか?技術のすばらしさでしょうか?職人の思いでしょうか?
モノの価値を伝えるとき、そのすべてを伝えるのが正解とは限りません。お客様が必要としている情報は、お客様によって違います。
動物愛護の世界はこれまで、犬・猫がおかれている大変な環境がフォーカスされていました。”かわいそう”というネガティブな感情に訴えてきたように思います。それを否定するわけではありません。ただ、ここでは保護犬・保護猫の魅力を存分に伝えていきたいと考えています。

また、犬・猫を飼うニーズも選択肢も多様化しています。飼い主のライフスタイルやライフステージに合わせて、犬・猫の性格、行動パターン、年齢などがマッチするように、そして良い関係となるお手伝いが出来るように必要な情報を発信しています。

アダプションであることの理由が、その経験にあるのでしょうか。

保護活動に関わりたいという方たち、企業様、保護活動を直接できないけど、何か出来ることはないかと思っている方たちが集まる場が「Adoption Park(以下、アダプションパーク)」です。
今までの譲渡会は、本当に関心のある人たちしか入っていけない閉じられた場所だったと思っています。でも、ファーマーズマーケットでの取り組みは、すべての人に開かれています。
アダプションパークを開催していて面白いのは、子ども達がペットショップとアダプションパークを区別していないこと。大人たちは犬や猫はパピー(子犬・子猫)であるべきという先入観を持っています。僕たちは、犬や猫との出会い方は多様であるべきと思っています。

いまこの会場に飾られているボード(各ボードに犬または猫の写真、名前、年齢、マイクロチップの有無や性格、IDが記載)は、その多様な出会い方に関係がありそうです。

Do One Goodは全国約160の動物愛護団体とパートナー関係を結んでいます。そのうち120団体の代表とお会いし、一緒に譲渡会の企画・運営を行ってきました。
各団体で保護、飼養されている犬・猫たちの情報をデジタル化し、WEB上でもアダプションパークを運営しています。
ここにあるボードは、そのアダプションパークのデジタルデータをプリントアウトしたものです。QRコードを読み取っていただくと、より詳しい情報を見ることができます。
譲渡会を開催するコストのうち、犬や猫たちの移動費用は大きな割合を占めています。また犬や猫たちにとって移動は精神的、肉体的な負担が大きいです。
デジタルなアダプションパークはそうした負担を解消できます。また開催場所を選びません。犬や猫がその場にいなくても成り立ちます。適切な情報をお伝えし、アテンドできる人がいれば、より多様な出会いを創り出すことが出来ます。

Do One Goodは、人と犬と猫を結びつける「要(かなめ)」のようなとても大切な役割を担っていますね。

プレイヤー(保護や飼養を行う主体)ではないので、僕たちの活動をうまく説明することができませんが、動物と共生できる社会、文化を創り続ける。それが僕たちの使命だと思っています。

【編集後記】
とても丁寧に保護法や日本の保護活動の流れ、譲渡会の現状を説明してくださいました。関わる人、犬や猫を巻き込み、大きな力を持って前に進んでいく高橋さんの活動を今後も追っていきたいと思います。まさにSDGs(SustainableでDigital & Good’s(Goodがいっぱい))な取り組みでした。

未来のペットショップ「アダプションパーク」

参加型譲渡情報シェアサイトADOPTION PARK – ADOPTION PARK (doonegood.net)

関連記事

この記事へのコメントはありません。

カテゴリー

アーカイブ