フランスのオーガニックブランド、ZAOとの出会いについて伺った前回。今回はZAOの姉妹ブランドDYP Cosmethicや、こだわりのーオーガニックスキンケアブランドabsolutionについて、そしてオーガニックコスメを通して伝えたい事、サスティナブルな循環についてのインタビューです。
前回の記事はこちら→フランス発オーガニックブランドを通じて知る”本物の価値”
構想から3年。新たなオーガニックブランドが誕生!
前回教えていただいたフランス発のこだわりオーガニックコスメ、ZAO(ザオ)。その後、若者をターゲットにしたブランドが新たに発売されたと聞きました。どのようなブランドなのでしょうか。
今回新たにローンチしたDYP Cosmethicも実は同じオーナーが考案したブランドです。構想から3年の月日を経て、今年の春にようやく日本でも販売を開始したばかりのこだわりアイテムです。
なるほど!それは信頼できますね。DYP Cosmethic はどういったブランドですか?
いくら素晴らしい製品を作ったとしても手にとってもらえなければ意味がない。そう考えたメーカーはZAOよりもっとカジュアルに、そして若者でも手に取りやすい価格帯で製品を世に送り出せないか、と考えました。
そこで生み出されたのがDYP(Design Your Products)です。
ものすごく共感します。若者であればなおさら、健康や環境よりもコスメの可愛さや発色で選ぶ方が圧倒的大多数。ただ、オーガニック製品はそもそも価格が高いです。原料が高いからそれは仕方がないと考えていましたが、その点どのように工夫して価格を落としたのかがとても気になります。
企業努力の結果実現された「手に取りやすい価格」のオーガニックコスメ
基本的な考え方はZAOと変わりませんが、物理的に価格を抑える方法として容器と成分を工夫しています。
例えば、ZAOの場合は竹の有機シリカを使いエイジングケアにも機能性の焦点をに当てていますが、その点、DYPでは若い層にターゲットを絞ることでオーガニックフラワーの有効成分を使用しています。
また、容器に関しても容器としてのこだわりはそのままに、パッケージと中身を別々に生産することで生産コストを抑え、製品管理まで無駄のない方法を追求した結果、若い層でも手に取りやすい価格帯のアイテムを販売することができました。
なるほど。DYPにおいても日本の正規代理店になることに決意した決め手はなんでしたか?
「若者の頃から本物に触れて欲しい。」という思いが一番の理由です。本物を知ることで、しっかりと比較し選択することができる、と私たちは考えています。全てがオーガニックである必要はありませんが、安い、可愛い、という理由だけで安易に商品選びをするのではなく、若いからこそしっかりと肌や環境に配慮した商品を見極める目を育てて欲しいと考えています。
若い頃から本物を見極める力を養うために
若い頃から本物に触れる、というのはとても大切。
選択肢を広げることで将来の考え方が大きく変わる。
私自身もそう信じて日々活動をしています。それではもう1つのブランド『absolution-アブソリュション』についても教えてください。
メイクの基本はお肌です。ZAOのメイクアイテムと同じように、スキンケアでも安心して使える本当のオーガニックアイテムはないか、と真剣に探した結果たどり着いたのがこの『absolution-アブソリュション』でした。
”科学は自然を真似ようとしているけれど、完全に真似ることはできない。”という創立者イザベル キャロンの言葉にとても共感しています。
とても印象的ですね。そしてこれもやはりフランス。ZAOやDYPと何か共通点はありますか?
こだわりのスキンケアブランド『absolution-アブソリュション』
実はZAOやDYPと一部同じ工場で製造していることが後からわかりました。このブランドは素晴らしい製品であるにも関わらず、あまり簡単に正規代理店は持たない事でも有名です。
「多くの在庫を抱えることで出る無駄を省くため」という理由があるそうですが、”細部までこだわって作られたスキンケアは他にない。日本でも本物のオーガニックスキンケアアイテムを販売させて欲しい”、と熱い想いを伝えたところ、快諾してくれました。
言葉の壁を超えて安東さんの気持ちが伝わったのですね!
そうですね。英語での交渉だったのですが、お互い母国ではないのでまさに”パッションでの会話”というイメージでした。笑
目指す想いが同じであれば、言葉の壁は超えて意思疎通ができるのだと感じています。縁がある人や事は繋がっていきます。
『absolution-アブソリュション』の特徴
- 包装に箱も糊も使用しておらず、シンプルでおしゃれな紙で保護されているエコラップ
- オーガニック成分50%以上。(99%が自然植物由来。薬草や野草など自然に生きている植物を使用するため、オーガニック認定できない成分も含まれているため全てがオーガニック認定されている訳ではない)
- 全スキンケア製品が「エコサート」または「コスモス」によってオーガニック認定
- 「エコサートグリーンライフ」または「コスモス」の認定(動物実験をしていない)
とても共感します。アブソリュションもとてもクリーンなブランドだと感じています。
アブソリュションが提唱するミックス&マッチとは
製造の工程や企業のあり方もサスティナブル(持続可能)であるべきだ、という点からも非常にクリーンなブランドです。
また、スキンケアでは”ミックス&マッチ”という方法を提唱しています。ミックス&マッチはクリームにその日の気分やお肌の状態を見て好きなブースターを(美容液)1滴混ぜる。という方法です。少ないアイテムでより多くの選択肢が生まれます。
季節も年齢も性別も関係なくその日の気分が重要なんです。
これは簡単に、そして無駄なく、自分にぴったりのスキンケアを行うことができますが、美容液を選ぶために自分を良く見る、観察する必要がある。
そうすることで、結果として自分自身のお肌の状態に気づき、正しいケアを行う力を身につけることができる。
そんなスキンケアを通じて、ご自身のライフスタイルを見直すきっかけになるといいな、との思いで私たちは日本の皆さまに製品を届けたいと考えています。
私もお仕事でスキンケアやメイクに関わっていますが、何を使うべきかは、まず自分を知ることが一番大切だと感じています。常に同じスキンケア使っている方が意外と多いのですが毎日お肌の状態は違います。それに気づくのが第1歩かな、と。
ぜひ私自身もアブソリュションを使ってみたいです!
最後に安東さんが日々感じている想いがあれば教えてください。
幸せの循環を作りたいーコスメを通じた社会貢献
私たちは、これらの商品を通じて社会に貢献できたらいいなと考えています。
例えば、物に溢れた日本の豊かな日々の中で「購入する」という行為の意味を改めて考えてみて欲しいのです。あなたの購入はその企業を後押しし、そのブランドの価値に賛同している事になります。
「本当に必要なのか?」
を問うことで企業に影響を与え、様々な無駄も減らすことができます。
このように商品の価値を考える時、是非ZAOやDYP、そしてAbsolutionなど本物の商品を思い出して欲しい。こういった製品やブランドを知ることで物の価値を学ぶ。
そこから先何を感じるかは1人1人違いますが、必ず行動は変わると信じています。そして私たちはその「知る」ことのお手伝いはできる、そう感じています。
物の価値を知って購入する、ということはサスティナブルの観点でもとても大切ですよね。
そうですね。価値がある商品や情報を求めている方は増えていると感じています。これからも商品を通じて幸せの循環が訪れるよう、本物を提供していきたいです。ー
ーあとがきー
情報も商品も本物を見分けることは大人になってもとても難しいことです。若い頃から健康や環境に配慮した製品、そして海外からのグローバルな情報に触れることで、より豊かな感性と柔軟な考えを持つ大人へと成長することができるのではないか。そう感じる安東ご夫妻の考え方には心から共感しました。コスメを通じて社会貢献できるよう、これからも様々な企業、メーカー、コスメに関わる方々のメッセージを伝えていきたい、そう改めて感じた時間となりました。
表面的なものだと考える人もいるでしょう。しかし、それによって自分が、より “ハンサム” に、もしくはより “美しく” 見えることで、自分自身を認めてあげることができれば自分の世界は少し明るく、美しいものとなり、それが世界をより大切にすることにつながるでしょう。私たちは、わずかな可能性だったとしてもポジティブに捉え、世界を愛する人だけが、世界を救うことができるのだと信じています。
David Reccole,DYP Cosmethic 創業者 ”DYPの哲学”より
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